D-act
活動風景
駒場東大前駅の改札を抜けていつもと逆の方向に歩き出すと小さな門がある。「駒場小学校」。秋も深まった10月末日の午後6時。薄暗くなった校庭に一歩踏み入れると、懐かしいような、寂しいような。そんな雰囲気が漂っていた。
一人黄昏れていると門の方から賑やかな声がしてきた。だいたい20人。男女比はほぼ半々。ラフな普段着やジャージ姿で、コンビニで買ってきたおにぎりやペットボトルをぶら下げて歩いてる姿は、その辺の大学生と変わらない。ただ一つ、手に縄を持っていることを除けば・・・
「こんにちは、UT-Lifeの大道です」
「あ、どうもこんちは!どうぞ、体育館入っちゃってください!」
フレンドリーに迎えてくれたのはD-act代表の立原さん。
取材するときはいつも不安や緊張がつきまとうが、立原さんの笑顔と口調はそんなものをかき消してくれるものだった。
--普段駒場キャンパスを歩いていると、正門と1号館のあいだでダブルダッチの練習をしている人をよく見かける。--
--昔駒場祭でダブルダッチをしている人を見かけた。--
ダブルダッチとの接点はその程度だった。ところがいざ取材という時になって、もっとダブルダッチについて調べておけば良かったと後悔した。ダブルダッチとはなんなのか、一本でも難しいのにどうして二本の縄を飛べるのか、どこでダブルダッチなるものを知ったのか・・・次々と疑問が浮かんでくる。よし、じゃあ色々聞いてみよう。
準備してきた質問に思い浮かんだことを付け足して、頭の中で整理しながら階段を上ると、もう体育館の入り口だった。早速靴を脱いでおじゃました。
広い体育館に20人前後。ちょっと寂しいかなと思ったのもつかの間、メンバーたちは着替えながら談笑したり、ちょっとバスケをしてみたりで一気に場が和んだ。D-actには全体で一緒にやる準備運動のようなものはない。個人個人でよく身体をほぐし、練習を始めるそうだ。
練習前に早速インタビューさせてもらった。
インタビューが終わると「ちょっと跳んでみます?」と立原さん。跳んでみます?って誰が?僕が?小学校の時大縄で何回も引っ掛かった僕がですか?
「跳ぶだけなら簡単に出来ますから」
「うーん。。。」また苦々しい思い出がよみがえる。
結局は跳ばせてもらった。字面どおり跳ばせて「もらった」という感じだ。ぴょんぴょん跳ねるタイミングに合わせて縄をまわしてもらいました。なるほどこれなら跳べる!と自信を持ってきたところに一言。「まわす方が難しいですから(笑)」・・・完敗です。
久しぶりの縄跳びに満足して周りを見渡すと、体育館じゅうで縄が回り始めていた。普段は大きい練習場所が確保できず、チームごとに練習をしているという。何チームも集まって練習できるのは1ヶ月に1回くらいだとか。
しばらく練習を見学させてもらった。みんなの真剣な表情の中に、ダブルダッチを心から楽しんでいる気持ちも表れている。この雰囲気、好きだ。
そして最後にパフォーマンスを披露してもらった。縄が回り始め、難なく縄の中へ・・・。跳んでいる人が手をたたくと縄のスピードが上がり、最後は目に見えないくらいの早さになった。
「おぉ」
取材に来ているのを忘れ、声を上げて楽しんでしまった。見とれているうちに次から次に技が繰り出されていく。最高に格好いい。
彼らのすごさは文字では伝えがたい。よく言われるけれど百聞は一見にしかず。その通りだ。次出会えるのは五月祭だろうか。なんだか五月祭が待ち遠しくなってきた。
