駒場子ども会

駒場子ども会は、地元の小学生たちといろいろなところに遊びに行くということを主たる活動とする、東京大学と日本女子大学のインカレボランティアサークルです。どのようなサークルなのか、子どもたちとどのように関わっているか、などについて花輪康仁さん(東京大学文科二類2年)と出口扶裕実さん(日本女子大学家政学部2年)にお話を伺いました。


―メンバーの構成はどのようになっているのですか。

花輪さん(以下花輪) 駒場子ども会に所属する大学生を「ヘルパー」と呼んでいます。その「ヘルパー」は、学年によって人数や男女比にばらつきはありますが、両大学合わせて1学年で40人前後います。

―子どもと交流を深めるという活動からすると、教育関係の学部の方が多いのでしょうか。

出口さん(以下出口) そうですね。私は家政学部児童学科に所属していて、教員を目指しています。日本女子大生は、家政学部や人間社会学部の人はもちろん、他にも様々な学科の人がいます。

花輪東大生は全科類の人がまんべんなくいます。他のサークルに比べて、子どもが好きだとか、教育に関心がある人が多いですね。意欲的に教職の授業をとっている人もいます。

―駒場子ども会は地元の小学生と遊ぶサークルだそうですが、具体的にはどこの子どもたちと遊ぶのですか。

花輪 駒場小学校の子どもたちです。駒場子ども会は1960年に設立されたサークルなのですが、地域の方も「子ども会の人ですね。こんにちは」と声をかけてくれるくらいの交流があるサークルになっています。駒場小学校に行ったら大学生が普通に出入りしても変な顔をする人はおらず、先生や保護者の方が向こうから僕らに声をおかけくださるくらい、昔から根付いています。

―子どもたちはどのようにして、子ども会に入会しているのでしょうか。また、活動の宣伝はどのようにされるのですか。

花輪 近所の方からの口コミなどで興味を持ってくれた方からご連絡を受けることが多いです。活動の宣伝は、各学区のお宅を訪問してビラを配っています。魅力的に活動の内容をお伝えできるように、普段できなさそうなこと、例えば水族館だったらイルカショーを見られる、みたいなことをプッシュして「今度の日曜日空いてる? 行こう!」というふうに活動をお知らせしています。

―通常の活動について教えてください。

花輪 子どもと一緒に遊ぶ活動を本番ととらえたら、月2回あります。その1週間前の日曜日には、下見を行なっています。子どもたちが普段体験できないようなことや、大学生ならではのことをやっていこうと思って活動に取り組んでおります。

―活動の1日の流れはどのようになっていますか。

出口 活動は、基本的に朝9時以降に東大の正門前に集合して夕方5時までに解散というふうになっています。私のいる班の来週の予定は、9時に集合して11時くらいに葛西臨海公園に到着して午前中海で遊ぶことになっています。そのあとは、お昼ごはんを食べてお菓子交換をして、ゲームをやったり自由時間に遊んだりといった感じですね。

―通常の活動は何人くらい参加されるんですか。

出口 子どもたちは興味のある活動を選んで参加します。私の班では子どもが多い時で、だいたい20人以上です。全班の平均ですと、だいたい15人から20人の間だと思います。

―月2回の通常活動以外の活動についても教えてください。

花輪 ついこのあいだ、8月20日から22日に丹沢湖にあるキャンプ場に行ってきました。今回のキャンプでは、肝試しをやったりとか、キャンプファイアーで一緒に歌ったり踊ったりとか、川で遊んだりとか、普段の活動ではできないようなことも行なうことができました。また、食事も自分たちで作りました。薪をかまどにくべて火をつけたり、野菜やお肉を刻み、それを炒めたりと、みんなで楽しく作りました。

キャンプの他にはあと、クリスマス会があります。工作で簡単なそりをつくってみたり、人間知恵の輪のような簡単なゲームなど、いろいろな遊びを少しクリスマス仕様にしてやってみたり、料理をやってみたりと、こちらもかなり大きなイベントになります。

―サークル内で、子どもと接するときのノウハウのようなものがあるのでしょうか。

出口 活動に参加していく中で、先輩方の様子を見ながら学んでいきます。私たちは子どもたちにいっぱい楽しんでほしいと考えているので、あまり学校の先生みたいに指導的にはならず、子どもたちとは仲良くしています。でも、安全面やマナーについてはすごく配慮しています。例えば道を歩く時、必ずヘルパーが道路側を歩いていますし、電車が混んでいるときはリュックを降ろすといった気遣いをするよう子どもにちゃんと伝えています。

花輪 あまり上から物を言うようになってしまうと、子どもたちの気持ちが萎えてしまいます。ですが、危ない行動をしたり勝手な行動をしないでと言っているのにそれを守らなかったりする子には、きちんと言うことは言わないといけません。その2つの兼ね合いには注意しています。

―月2回の活動のあと振り返りをすると思いますが、それは子どもの反応に関するものですか。

出口 それもありますし、安全面や衛生面での問題点は無かったかとか、その日に起きた怪我や子ども同士のけんかなどもどんなことがあったかもヘルパー間で情報共有をします。反省会ではそのような点について、私たちの後輩が同じ場所に行ったときに同じことで困らないように話し合っています。また、怪我などがあった場合には、子どもたちをご家庭まで送るときに保護者の方にどういうことがあったかをお伝えすることになっています。

花輪 基本的にはやっぱり、安全面と衛生面と子どもたちのリアクションといいますか「思ったよりあまりおもしろくなさそうだったよね」とか「思ったより、あれ、食いついたじゃないか」とか、そういうところを主に見ていくという形にはなっていますね。

―ヘルパーとして子どもと関わる中で、意識に変化が起こることはありますか。

花輪 とてもあります。子どもたちの知的好奇心に接していると童心に帰れるというか、いい意味でこちらも好奇心をもう一度かき立てられます。あとは、生活が実りのあるものになったというか。言葉にするとえらく素敵な感じになってしまいましたけど(笑)。

出口 子どもたちは、なんでも楽しみに変えるプロです。例えば、クリスマス会の時に話を聞くために座らなければならないのに「座って」と言ってもなかなか座ってくれない時に「正座の我慢大会しよう!」と言い出す子がいました。子どもから子どもとの関わり方を学ぶこともたくさんあります。

花輪 先ほどマナーの話が出ましたが、子どもの前に立つ身として、マナーを守るところは守らないといけないと思うようになりました。子どもが見ているかもしれないと思うと、自分もしっかりしなければと思います。あと、気を配るというところもかなり成長します。楽しいだけじゃなくて自分のためにもなる。そういうところは素晴らしいと思っています。

―子どもと仲良くするコツみたいなものはありますか。

花輪 子どもたちは、毎年、新しいヘルパーがきてくれて、だんだんメンバーが変わっていくことをわかっているんですよね。その上で、ヘルパーと一緒なら問題ないと分かっているから、一緒に遊ぶのも差し支えなく、子どもの方から来てれます。そういうのもあるから、コツがあるとすれば目立つことですね。

―駒場子ども会のメンバーには、どういう人が向いているのでしょうか。

花輪 僕もそうなんですけど、ここに入ってから積極性を持つようになったということもあるので、ある意味、誰がきても大丈夫ですね。子どもたちと遊びたいという気持ちさえあれば。

出口 子どもたちもいろいろなタイプの子がいるし、大人もいろんな人がいます。たとえば、数学が得意な人がいたり、ポケモンが大好きな人がいたり。

―確かに、そうですね。例えば、内気な大人も内気な子どもと打ち解けられるかもしれませんよね。

花輪 そうですね。100名以上いるヘルパーの中にはそんなに口数の多くない人もいます。そういう性格のヘルパーでも、しゃべるときはしゃべるし、そういうヘルパーに対して子どもの方が「きょうは誰誰いないの? 誰誰としゃべりたいな」と言うことがあるので、人間は十人十色なんだなと感じます。

―最後に、UT-Lifeの読者に向けてメッセージをお願いします。

花輪 誰が来ても歓迎です。おもしろいことやってみたいとか、自分を変えたいなと思うだけでも大丈夫です。きっかけがほしいという人は是非来てください。ヘルパーもいろんな人がいますので、興味を持ったら活動に遊びに来てくださればと思います。

出口 子どもたちに「楽しかったな」と思ってもらうためには、私たちが活動をめいっぱい楽しまなければいけません。いろんなことに楽しみたい人、楽しめる人に、是非来ていただきたいです。

―ありがとうございました。


取材後記

駒場子ども会について、漠然と大学生のお兄さん・お姉さんと子どもたちが遊ぶサークルと認識していましたが、お話を伺うと、その裏には子どもたちを楽しませようという気持ちと、子どもたちを預かっているという責任感の2つの軸がしっかりと存在していることを感じました。そして、実は歴史のある団体であることに驚くと同時に、地域にこのような会がある駒場小学校の子どもたちは幸せだなと思いました。誰でも歓迎ということなので、うっかり春にサークルに入りそびれた人や何か楽しいことをやってみたいと思う人はアクセスしてはいかがでしょうか。

リンク

駒場子ども会新歓ウェブサイト:
http://sasuganon4skn.wix.com/komabakodomokai


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掲載日:13-10-13
担当:久保京子
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