進振り座談会(文系編)
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履修システムの変化について
―ここからさらに、S.K.(2005年度入学・理科一類出身・教養学部超域文化科学科言語情報科学分科3年)が議論に加わりました。
2年への進級時の留年
Y.W. 2006年度に入学して2008年度の進振りを迎えた僕たちの学年からは、進振りの制度の他にも、前期課程の履修に関するシステムが色々と変わっているよね。まず、1年生から2年生に上がるときの留年がありうるようになった。
M.Y. 学年全体で120人ぐらいが落ちたらしいって先生が言ってたよ。
S.M. え、そんなに!?
D.T. すごいね。でもコスト的なことを考えると、2年まで上がって進振りがダメだったから降年(編注:留年の一種。2年夏学期を終えた段階で、進振りでどこにも内定できず(もしくは自ら進学不志望として)、冬学期から1年生に戻ること)してもう1年ってやるよりは、2年に上がらないで1年の初めからやり直したほうがいいんじゃないの?
Y.W. そのほうが精神衛生上いいのかもね。
D.T. 鬱々と4年間駒場に通って(編注:教養学部前期課程において、留年・降年ができるのは2回までと定められている)やっと本郷ってのはさ……。
M.Y. 実際に2留してまだ1年って奴もいるからね。もうこれ以上留年できない。
S.K. そうなんだ、僕の時は留年はなかったね。だって僕が2年生になれたのがビックリだよ(笑)。「お前東大2年って名乗っちゃいかんだろう」という。
語学の必修授業単位数の減少
K.N. それから、英語一列の授業を受けるのが1年生だけになった。1つ上の先輩は2年生のときもあったから、「マジで!? めっちゃいいやん!!」って言ってた。
Y.O. 第二外国語も、文一と文二は2年冬学期がなくなった。
M.Y. 理系は2年夏学期もなくなったよ。
D.T. いいよね。
K.N. 僕ら文三は2年の最後までやったから。
「不可」「欠席」の平均点への算入
Y.W. あと、試験で不可を取ったり欠席したりしても平均点に入らなかったのが、0.1科目分として平均点に入れられるようになった。
S.K. 僕が1年生の時は、夏学期も冬学期も25コマ埋めてたのよ。それで0点0点0点……みたいな。でもこれができなくなったからといってあまり変わらないでしょ。だって履修登録の修正期間に切っちゃえばいいんだから。
S.M. 僕は一度寝坊して試験を欠席したことがあって、自分で平均点を計算してみたんですよ。でも、それで1点変わるような世界じゃないですね。
進振りにまつわるアドバイス
Y.W. さて、ここからは進振りにまつわるアドバイスなんかをご自由にどうぞ。
進振り失敗談
S.K. 進振りを控えている後輩には……僕みたいに進振りに失敗して降年の憂き目に遭わないように(笑)。2年夏学期が終わった時点で70点ちょうどぐらいだったのね。理系からだと文学部の社学に低い点数で入れる(編注:この時点では全科類枠は存在せず、全て指定科類枠であった)という裏ワザがあって、「これ入ったら人生逆転できるんじゃね?」と思って狙ってみたら、第一次志望集計の段階から社会学専修と社会心理学専修の底点が入れ替わって、70点だと社会心理なら入れたのに社学だと入れなかったという風になって、それで第一段階は「あー」となって。で、第二段階があるさと。第二段階だと、社学は指定科類枠で理系からは取ってないのよ。そこで、教養A群のどこだったか忘れたけど、やっぱり人生逆転できそうな所を見つけて、出してみたら0.5点ぐらい足りなくて入れなかった。だから、あんまり人生逆転とか狙わずにコツコツ行ったほうが良いよっていうね。
他クラス聴講
D.T. 他クラ(編注:他クラス聴講。1年生の時に必修科目(主に外国語)の単位を落とした者が、2年生の時に1年生のクラスに混じって再びその科目を履修すること。これによって1年生の時の成績を塗り替える事ができる)はもっと積極的に利用するべきだと思うんだよ。俺はフランス語演習が1年の夏学期・冬学期とも不可で、当然成績がやばいわけで、1年が終わった段階でフラ語の平均点が46点ぐらいだったから。で、進振りの段階で何とか50点ぐらいに引き上げた。何をしたかって言うと、1年のときに不可だったフラ語演習を2年の夏学期に取り直した。他クラは最大でも75点までしか取れないけど、内容的には 1年のときに勉強したことのやり直しだし、点数もよくなる。すごいおいしかったよ。
S.M. 先生は選べるんですよね?
D.T. そう、選べるよ。それから、点数の上限が低くなるけど、75点というのは比率換算じゃなくて打ち切りだから、100点や95点でも75点になるのであって、それ未満にはならない。
Y.W. もし70点だったら、70点のままなんだよね。
D.T. そうそう。勉強ができない奴にしてみれば、あまり損がない。だから他クラしてどんどん点数を狙っていったほうが良いよ。外国語だったらそのままでも平均合格(編注:1年夏学期から2年冬学期までの平均点と2年夏学期から2年冬学期までの平均点がそれぞれ50点以上ならば、それぞれの学期に不可があっても合格とされること)に持ち込めるけど、あえて他クラして点数を塗り替えたほうがいい。
M.Y. でも情報とかの他クラは点数の上限が50点だよ。
D.T. そうか、これは外国語でしか使えない戦略なのか。
進振りガイダンスと『履修の手引き』
D.T. それから、1年の最後にある進振りガイダンスにはちゃんと行こうよっていう。
S.M. それじゃ遅いんじゃないですか?
D.T. 遅いんだけど、2年の夏学期に対するモチベーションが違うよ。5月に学部ごとの進学ガイダンスを聞いても「ふーん」って感じでしょ。実際進振りでどうやって生き残らなきゃいけないかというのは早めに知っておいたほうがいい。それから、学校が開くガイダンスに行くよりは、『履修の手引き』をしっかり読んだほうがいいよ。留年・降年の項目とか「自分には関係ない」と思ってちゃダメだと思う。
Y.W. 説明会をやっても、口先で全部説明しきれるもんじゃないからね。
D.T. 超複雑なんだけど、読み込めば「おー」ってなるよ。
S.K. 履修の仕組みって、成績悪い人の方が詳しいよね。
D.T. だから僕はマスターですよ(笑)。教務課は当てにしないほうがいい。
期間の確認
D.T. あと、履修登録期間と進振りの志望提出期間はちゃんと確認したほうがいい。俺の知り合いで、第一段階の志望提出をすっぽかして内定できなかった奴が……。
Y.O. 誰か教えてやれよ!!(笑)
S.K. 忘れるとか想像つかないよね。
Y.O. 入試受け忘れたみたいなレベルじゃん。
D.T. だからちゃんと確認したほうがいいよ。
自分と同じ進学先を目指す後輩へ
Y.W. 3年生のみんなは後期課程に進学して、そろそろ進学先の様子がつかめてきたところだと思う。そこで最後に、進学した後のことも含めて、自分と同じ学部・学科に進もうと思っている後輩に向けてのアドバイスはあるかな?
D.T. 文学部の心理学専修は、文学部で一番きつい所らしい。実験とかもあるし、卒論も実験を含まなきゃいけないから面倒くさい。やっているのは基礎心理といわれるもので、脳のはたらきみたいなことを勉強するところだから、臨床心理をやりたいなら、教育学部の教育心理学コースに志望を変えたほうがいいんじゃないかな。教養学部だと生命認知科学が割と近い内容をやっているかな。まぁ、でもつまらない訳じゃないよ。メチャクチャ面白いから。
Y.W. 文学部国語学専修ね。うちは大概定員割れするようなところで、理系から文転した人も結構入ってくる。だから入ること自体は大変じゃないし、入ってからも普通にやっていればそんなに大変じゃないはず。強いて挙げるとすれば、いかにモチベーションを保っていけるかだと思うんだよね。理系から来る人は、大体第一志望で他の所を狙ってて入れなかった人たちだから、「絶対に国語がやりたい」というほどの熱意はないんじゃないかな。そういう環境の中で、文系から元々国語がやりたくて入ってくる人たちも含めて、うまくモチベーションを保ってやってほしいね。
S.K. 教養学部超域文化科学科の言語情報科学文化に入った、降年した人間です。基本的には言語学をやっています。他には文学部の言語学専修も言語学をやってて、多分学部レベルでは大差はないんだろうけど、やっぱり教養学部のほうは大学院レベルになると他の分野にもまたがった研究をしていくんじゃないかな。言語学を専門的に突き詰めたいなら、文学部のほうに行くといいでしょう。「情報」とついているからにはメディア研究をやっている先生もいるので、そういうことをやりたい人も来てみるといいかもしれません。あと、教養学部後期課程全体の印象としては、時間割の自由度が高いから、余裕があれば周辺知識を蓄えることができるけど、もやもやとそうしてると僕みたいにこれという目的もなく授業を受けてる印象がなきにしもあらず。選択科目だと、3,4年生にもなって入門をやることの意味が、自分の専門分野との関わりで考えないとぼやぼやしちゃう。
Y.O. 進振り……進振りですか(遠い目)。文一から法学部に行く人は、ちゃんと志望登録期間内にUTask-Webでボタンを押せるかどうかが一番重要なことだと思います(笑)。文二・文三の人は頑張れとしか言いようがないですね。法学部の授業がどういうものかというと、2年生の間は900番教室にしか行くことがなく、3,4年生の間は25番教室にしか用がなく、特に選択科目がたくさんあるわけでもなく大体必修科目で埋まってしまいます。内容自体は面白いけど、とにかくテストが大変です。テストが死ぬほど大変で本当に頭がおかしくなっちゃう人がいるので、入った暁にはちゃんと勉強しましょう。
K.N. 教養学部地域文化研究学科アジア科です。進振りに関しては、語学で頑張って高い点数を取らないと厳しいかなと思います。特に1年生。1年生のうちに真面目にやっておけば点数があるから、それが最後に効いてくると思う。他の科目は修正が利くから何とかなるけど、語学は修正が利かないから、そこだけだと思います。地域文化でやってることというと、歴史学的なことだったり政治学的なことだったり、前期課程の総合科目でやってることをちょっと深めにやってるぐらい。だから広く浅くという感じは否めなくて、例えば歴史学をやりたいなら、文学部の歴史文化学科に行ったほうが専門性は突き詰められるはず。ただ、歴史学を見ていく上では政治学も民俗学も文化人類学も必要だし、そういった幅広い視野を持てることはメリットだと思います。あと、地域文化という学問柄、やっぱり語学が必要になってくる。中国語ならアジア科だし、スペイン語ならヨーロッパ科という風に。だから、進振りだけじゃなく入ってからのことも考えて語学を頑張って下さい。
Y.W. 2年生の2人も、もうすぐ進振りという所までの経験でアドバイスできる事があれば。
D.T. 進振りを意識しだした時期とか大事だよね。
S.M. まだ意識してないんですけど(笑)。
Y.O. 文一にとっては一度も意識することなく過ぎていくっていう。
S.M. まあ、時期だけは意識したほうがいいんだと思います。ちゃんとボタンを押す、それだけですね。
H.I. 何この短さ(笑)。僕が進振りを意識しだしたのは、1年夏学期の成績発表の時ですね。最初の平均点を見たときから進振りが身近になったというか。頑張ったら教養に行けると思うようになったんです。
D.T. 俺はその時に「教養はねえな」と。
S.M. 僕なんか最初の成績見て、進振りの底点見て、もっとサボろうって思ったから(笑)。
H.I. ちょっと、人のやる気をそぐようなこと言わないでよ。で、今は教養学部超域文化科学科表象文化論分科というところを目指しています。確かに教養学部は広く浅くという所があると思います。この前ガイダンスで教養学部長が言っていたように、広ければいいっていうものではないし、「専門バカ」になりきれないただのバカもいるようです。でも教養学部って、本当は自分のやりたいことが明確にあって、その結果哲学とか歴史学とか物理学とかいろいろな方面に行き着いてしまい、結局自分の周りが広くなっていくというものだと思うんですよね。だから専門だけじゃなくていろんな方向から自分の研究テーマを見ていけるのが魅力だと思います。
K.N. 実際、教養の卒論は、1つのテーマを決めてそれを様々な分野から研究していく、縦軸と横軸の研究らしいね。
H.I. 表象文化論は字面だけじゃ何をやっているのか良くわからないし、先生も学生も変だし、だからこそ自分のテーマをきちんと決めておかないと、自分でも何をやっているのか分からなくなる危険性が一番高いところかなと思います。文化を1つの固定された視点から見るのではなくいろいろな視点から見て、文化自体も静態でなく常に流動性を持って動いているものだということを意識していくべきでしょう。
終わりに
Y.W. ここまでの話を参考にして、2年生を始め後輩のみんなには是非とも頑張ってもらいたいですね。そんな感じで……僕ら2時間半も話してたのか。
一同 長っ。
D.T. いやー、それにしても無事3年生になって駒場を離れることになっても、あんまり恋しくは思わなかったな。もう駒場までの行き方すら忘れちゃったし。
Y.O. それは元から駒場に行ってなかっただけの話じゃないの?
D.T. そうとも言う(笑)。
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