国際関係論
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国際関係論をこの時期の学生が学ぶ意義について
国際関係と無縁に仕事をすることは、今の時代、ほとんど難しいでしょう。国際関係と無縁に生活が成り立っているわけではないのですから、日本の政府が国際関係で起こる問題にどのように取り組んでいるかを私たちは知る必要があると思います。特に今後の日本の政策を考える上で大切でしょう、みなさんが投票して政治家を選んでいくわけですから。憲法の問題も日本に住んでいる以上よく考えなければならない問題です。少なくとも、国際関係における安全保障をめぐってどういう議論があるのかだけでも知ってもらいたいですね。材料がないと、考えることはできませんから。
講義内の工夫など
国際関係論を考える上での材料は、歴史の中に探していくことになります。自然科学が何かを証明しようとする際には実験をします。しかし国際関係は実験できませんから、過去にあった事象(例えば、戦争など)から戦争のときの対応や評価、反省を、特に現代史から探していくことになります。教養の学生の良いところは、多くの人が世界史を勉強してきていることだと思います。私も世界史の基本的なことを分かっているという前提で、国際関係論の授業を行っています。過去に国際社会の構想を考える際、どういうアプローチがあったかなどを見ていくことになります。
受験勉強は知識を吸収できる機会なので悪いとは思いませんが、弊害は、何か聞かれるとこういう答えしかないと思ってしまうことですね。世の中には答えの無いものがたくさんあります。それこそが、大学で勉強するものなのです。ですから、どうやって答えを求めていくか、その方法を学んで社会に出て行ってほしいです。「手っ取り早く分かる本はありますか?」とよく言われます。単純な答えを学生は要求しているみたいですが、それはやはり無理ですよね。単純ではないから研究をするのですし、そこが研究することの面白さだと思います。
そのように考えていますので、自分の頭で考えさせることを意識して授業しています。半期なので国際関係のすべてを教えられませんから、論点をなるべく示し、考えてもらうようにしています。私は学生に対して論点を提示しますが、そこからは学生自身が考えていってほしい、と思っています。
学生へのメッセージ
自分で興味のあること・好きなものについてとことん調べてください。これは、教養課程の早いうちから出来ます。本をあまり読まないまま卒業してしまうと、後で後悔してしまうと思うんです。やることが多くなると、本を読む時間が無くなってしまいますからね。ですからコンパクトにまとまった本やHOW TO本ではなく、一流の人が書いた本をじっくり読む習慣を付けると、その後の勉強や研究にも大いに役立つと思います。
それから、すぐに答えを求めないことです。答えを導くためのプロセスについて考えて欲しいですね。どういう風に考えるとこういう答えが出るのか、というようなことを、解答できる・できないことよりも身に着けておいたほうが良いと思います。例えばある人、あるいは大勢から「AよりBが良いでしょう」と言われたら、何となく「Bの方が良いのかな」なんて思ってしまいます。しかし、すぐに答えを求めず、自分で考えることで物事を判断できるようになってください。
編集後記
こぼれ話ですが、古城先生は大学に入ってから国際関係論に興味を持ち、研究者としての道を決めたそうです。「自分が今気になっているところに飛び込むこと」、という言葉に重みを感じます。
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