教養学部(オープンキャンパス2012)

教養学部

教養学部の講演「科学を学ぶ心を育てる」では、教養学部の統合自然科学科の学科長である石浦先生のお話がありました。この講演では、教養学部前期課程の講義でも取り上げられた内容を題材に、相互に関連するいくつかの話がありました。最初は「新しい科学について」でした。ここでは研究をする上ではアイデアが大切であるということをいくつかの例を挙げて説明していました。具体例のうちのひとつを挙げると、5、6歳で神経が出来上がることの証明のきっかけが、大気中の放射能についてのデータからDNA中の放射能を測定すればいいのではというアイデアを思いついたためというものです。この話の最後には、できないといってあきらめてはいけない、文理の壁を越えて未知の世界に挑むということを強調されていました。そしてこれらのことを実際に行なううえで東京大学の環境がいかに恵まれているかについて、大学が公表しているいくつかのデータを示しながら話されていました。

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その後、ふたつ目の話である、先生が研究されているアルツハイマー病についての話がありました。過去に、アルツハイマー病対策としてワクチン治療が行なわれたが、副作用から治療が中止され、結果も失敗とされたことがありました。ここであきらめずに工夫することの大切さについて、工夫したことで経口のワクチン治療という解決策を見つけることができたという先生自身の経験をもとに話されていました。

このようにいくつかの話でアイデアの重要性について語られていましたが、アイデアを得ることができても、それを他の研究者よりも先にできなければ意味がないともおっしゃっていました。またこれから求められるものとして、複数の分野を束ねる持続可能な知識を挙げていました。そして高校生に向けては、大学に来る理由として、自分に向いているものを探すこと、自分が一番になれるものを探すことのふたつを示されました。
講演ではたくさんのスライドを使っており、先生の話も知的好奇心をくすぐるおもしろい内容だったので、高校生も話を聞き入っていました。