相続を考える「相続・遺言セミナー」

相続を考える「相続・遺言セミナー」

朝10時から山上会館で行われた遺産・相続に関するセミナーには卒業生を中心に約60名ほどの方が出席されていました。ご年配の方が多く見えていましたが、40~50歳代の方や赤ちゃん連れの若夫婦も来られていて、平成27年に施行される相続税増税への関心の高さが伺えました。講演を担当された公認会計士・税理士の足立仁さん(会計人東大会所属)は、ゆっくりとした口調で具体例を交えつつとてもわかりやすい説明を心がけられていたように思いました。

講演は、大きく分けて相続税増税のあらましと相続税を減らす生前対策の2つで構成されていました。

相続を考える「相続・遺言セミナー」

平成27年から大きく変わる点の1つとして、相続税の基礎控除が現在の6割になるということがあげられます。現在の基礎控除(註:この額までは税金がかかりません)は、5000万+相続人数×1000万円の額が設定されていますが、平成27年からは3000万+相続人数×600万円に減額されます。この改定により、申告の対象が低額相続者にも拡大されるため申告対象者は全国で2%、都市部では10~20%も増加すると言われており、消費税のように税金を広く薄く取っていく時代がやってくると足立さんは言っておられました。

この相続税を減らす方法として、財産を減らさずに行える多くの案が提示されていました。

まず、「有利な財産に組み替える」というもの。土地や物件など不動産の場合は購入額でなく評価時点での評価額で相続税が判定されるため、預貯金よりも不動産のほうが有利な財産といえます。また、「生前に相続人に渡す」というのも有効です。生前から計画的に相続人に贈与することで相続する資産を減らすことができ、相続税を抑えることができます。さらに他の方法としてあげられたのは「教育に関して投資する」という方法です。教育費として相続人に贈与する際は無税であることから生前に子や孫に教育費を贈って税金の額を減らしたり、教育機関に寄付して所得税や住民税に還付を受けたりすることで、資産を効率的にに運用することができます。

1時間という短い時間ではありましたが、これまで相続や遺産に関して無学であった筆者にとっては、どの内容も新鮮に感じられ、大変に濃い時間を過ごすことができたように思いました。