Freshman Festival 2014(事前取材)

東大の合格発表はメディアでも毎年取り上げられる有名なものです。しかしながら今年から3年間は工事のため、掲示は行われずウェブ上でのみの発表となりました。そこで代わりに「合格発表の場」を提供しようと、Freshman Festivalというイベントが開催されます。

UT-Lifeでは代表の東京大学法学部3年、森安芽衣さんに話を伺いました。

※当日のプログラムは事前予約制となっています。最下部のリンク先、ウェブサイトから登録をしてください。


―Freshman Festrivalについて教えてください。

東大で合格者番号掲示がなくなったということが個人的にとても悲しくて、「代わりに何かやろう」という一言から始まったイベントです。

合格者番号の掲示は、このあと3年間は中止されることが既に決まっています。そのあとは未定でどういう判断をされるかというのはわかりませんが、少なくともこの3年間の合格者は、あの合格発表独特の雰囲気を味わえないというのは変わりません。だから、その間の合格者のために、とにかく何かできないかなあと思ったんです。特に、東大の合格発表の最大の特徴とも言えるような、わいわいとした賑わった雰囲気を再現して、今年の合格者たちにも、その雰囲気の中で感じる独特の喜びや興奮を味わってもらいたい。

そしてそれと同時に、合格発表をただゴールとして捉えるのではなく、スタート地点として捉え直して、自分が大学生活の4年間でどのようなことを達成したいのか、ということを考えるきっかけとしてもらいたい。こういう思いがあって、イベント開催に至りました。

―どのように協力を募りましたか。

私が運動会所属なので、どうしても声をかけられる知り合いは運動会の人が多かったのですが、FreshmanFestival2014を運動会のイベントにはしたくなかったんです。やっぱり大学全体から、色々なバックグラウンドを持って色々な活動をしている在校生に参加してもらいたかった。だから運動会以外も誘致したくて、色々な団体にメールをさせていただきました。多方面からご連絡をいただけたり、運営のメンバーに加わってくれたりして、うれしかったですね。

―企画の理念と目的を教えてください。

「東大合格のその先の目標を見つけよう」というものです。元々は合格発表の雰囲気を味あわせてあげたいというだけだったのですが、あるきっかけでこの目的を掲げるようになりました。

私自身がアメフト部に所属し、3年間やってきてついに最後の4年目に突入するという中で、「何故自分はアメフト部にいるんだろう」とか「何故頑張りたいんだろう」とか「何故1年後に勝っていたいんだろう」とか「何故全勝という夢を見ているんだろう」ということについてすごく真剣に考えたんです。そこで過去自分が嬉しかったことや、惹かれるもの・こと・人のことを思い出しているうちに、自分が大学生活や人生において今までバラバラだった「好き」なものたちの中に、「共通するものがあるんだ」ということに気付いたんです。

例えば、惹かれる人・親友・「こういう人と仲良くなりたいな」と感じる人を思い浮かべたときに、実はその人たちが共通して持ってるものがあって、「たぶん私もこういう人になりたいんだろうな」ということが分かってきました。また、過去のいろいろな嬉しかった出来事も、バラバラのようだけど実は全てを通る1本の線があるのが見えてきて、「私はこういう感情が味わいたくて、こういう瞬間に立ち会いたくて、生きてるんだろうな」ということに気付いたんです。

そうすると自分の究極的な目標や、どういう人間になりたいか、どういうことに携わっていきたいか、という理想が一気に明確になってきました。そこからすごいエネルギーが湧いてきて、具体的に今自分がしたいことやしなければいけないことが見えてきて、さらにそれに自信が付いてきたんですね。そういう自分がいることに対して単純にすごく興奮しました。今までフラフラと生きてきて、「これが嫌だな」「あれが嫌だな」と思って生活していた中に、向かう方向が分かりながら歩いている自分を見つけて、「これ、いいな」って。こうなると、私はかなりお節介な性格なので、みんなにもこういう興奮を味わってもらいたいって思っちゃうんですね。それでふと手元を見たときにFreshmanFestivalという企画があって、もしかしてこれは合格発表の雰囲気を再現するだけじゃなくて、合格者にとっていいきっかけ・場所になるんじゃないかと考えたんです。合格者って、東大に合格するためにがむしゃらに勉強して、目標を達成した段階じゃないですか。

特に東大の合格者ということを考えたときに、どうしても「東大合格」が最大の目標、ゴールだった人が多いと思います。自分が今まで追い求めていた目標を達成したときって、達成感に満ちあふれる一方、「次どうしよう?」ってすごくフワフワしていると思うんですね。そのフワフワした気持ちのまま4月に突入すると、新歓シーズン、試験、夏休みを経て、気付いたらあっという間に1年生が終わり、進振りの時期になってしまいます。1年半東大にいれば行きたい学部が見つかるかな、と思いきやそうでもありません。

私自身、今は法学部で頑張っていますが、進振りの段階で例えば教育学部や文学部など、他の可能性を探ることはしませんでした。でも今になって、自分がやりたいことや考えたいことはもしかしたら違ったのかもしれないなって感じているんです。もしこのことに進振り前に気付けていれば、大学生活変わっただろうな、と思っています。これから入ってくる未来の東大生も、もし少しでも早く「したいこと」に気付けたら、その人の大学生活は変えられると思うんです。一人でも多くの東大生がそれぞれの「東大合格の先」を見つけることが出来たら、それってすごく嬉しいことじゃないですか。

もちろん、2時間のイベントの中で自分が追い求めているものを見つけるというのは無理があるかもしれません。でも、そういう考え方があるとか、そういうのを見つける努力をしてる人がいる、ということを知ることが刺激になるし、このイベントの思い出が頭の隅にあれば、ふとした時に考えるきっかけになるんじゃないかな、と感じています。私も入学する前に、将来の夢とか職業とかじゃなくて、観念的な「目指したい先」みたいなものを探せていたらいいんじゃないか、ということを教えてくれる人に出会えていれば……という思いがあるので、この企画に対してそういうところで個人的な思い入れがあります。

まず始めに「お祝いをしたい」というのがありますけど、そういう雰囲気の中で色々な考え方を知って、心の片隅にでも置いてもらえれば、今までの合格者番号掲示よりももしかしたら良いイベントになるんじゃないかな、という、大きな夢を抱いています。

―当日どのようなプログラムを考えていますか。

場所は駒場キャンパスで、生協食堂の1階と体育館の2つの場所を使わせてもらいます。食堂では色々な在校生や社会人のゲストの方との交流会・座談会を行い、そこでの話を通じて新しい出会いをしたり、刺激を受けたり、夢や目標について考えたりしてもらえたらと思っています。

また座談会に加えて、「新入生コンテスト」という企画をやる予定です。これは、皆の前で「自分はこんな人間で、こういうことですごいエネルギーを発揮するから、4年後にはこういう人になっていて、将来こんなすごい人間になる」というのをアピールして社会人の方に審査してもらい、「ベスト東大生」を選出しようという企画です。複数人で話し合って、どうアピールできるか、どういう人になれるかという感じで、1人のアピールポイントを皆で探すんです。自分をアピールすると言っても、人に自分のことを話すっていうのはすごく難しいと思いますし、1人で悶々と考えても発展しないと思うんですね。こんなことが好きで、こういう人と今まで出会ってきて、こういう感情を抱いて、というのを思い出して言葉にして人に伝えるのは、なかなかできないけれど大いに価値のある体験なんじゃないかなと思っています。そして発表を聞いている人たちも、「自分もこういう所が似てるかも」「自分はこういうところは違うな」といったことに気付けば、その発見を「鏡」として自分のことを振り返ってみることができると思うんです。この企画は、どうなるか不安もありますが、やっぱり楽しみに思う気持ちの方が大きいですね。

当日のゲストには文系理系、さらに東大卒かどうかも関係なく色々な方に来ていただく予定です。合格者の皆さんには、ゲストの方々がそれぞれ人生の中でどういう目標を見つけて、その目標に向かってどういうエネルギーを出して突き進んできたか、というところを感じてもらえればと思います。また、体育館ではできる限り合格通りの再現をしようと思っています。在校生がたくさんいて、応援部のデモンストレーション・チアや吹奏楽団の演奏などをはじめとして合格発表当日の雰囲気を再現して、「東大合格」という出来事を、高揚感を伴った楽しい思い出にしてもらえたらいいですね。

―現在の感触としてはいかがでしょう。

出身の予備校に行って受験生に「来てよ!」と話しかけると、結構いい反応をしてくれますね。やっぱり3月10日の掲示がないことをかなり残念がっていて、「受かったら絶対行きます!」と答えてくれます。仲の良い塾長さんにもご協力いただいたりしました。皆、イベントのことを知れば来てくれるんじゃないかなと内心結構期待しています。ただ、初開催のイベントなので、まず知ってもらうまでがすごく難しいですね。出来るだけ多くの受験生に情報が届くよう、学内外のメディアの方から取材していただいています。また、草の根活動として各予備校に告知をお願いしたり、高校に「是非合格した子に教えてあげてください」と案内を郵送したりする予定です。あとはTwitterやFacebookなどのSNSも使いつつ、ホームページも運営しています。

新しい団体をゼロから始めるという中で、難しいことはたくさんありました。まず初めの頃は、人に話したときに返ってくる反応は、「人来るの?」でした。人の心を動かすことがこんなに大変なのかと何度も感じましたが、最近では協力的に相談に乗ってくださる大人の方や、「いいですね!」と言ってくれる受験生に会って励まされるまでになりました。ここまで本当に長かったですが、やっとここまで来たという思いでいます。まだあと一踏ん張り、駆け抜けたいですね。

―新入生に対するメッセージをお願いします。

自分が出し切った力が結果になると信じて、3月10日を待っていてください。色々な祝賀会があると思いますが、私たちのイベントは東大生の手による東大生のためのものです。これから後輩になるみなさんをお祝いしたいという先輩たちがたくさん集まってくるので、是非、安心して祝われに来てくださいね。

その中で、一緒に合格した仲間であったり、1年前2年前3年前に合格した先輩であったり、もうすでに大学を卒業されてそれぞれの道を歩まれている大人の方々であったりと、色々な人とたくさん話をしてください。そして、多くの刺激を受けてほしいです。

その刺激が、また自分に向き合うきっかけになればいいなと思います。

とにかく、是非イベントに来てください!きっと思い出に残る一日にします。

3月13日、駒場でお待ちしています。

―ありがとうございました。

Freshman Festival 2014:外部リンク

ウェブサイト:http://freshmanfestival2014.web.fc2.com/

Twitter:https://twitter.com/frefes2014/

Facebook:https://www.facebook.com/frefes2014

掲載日: 2014年3月5日 更新日: 2014年3月5日
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