平成27年度入学式

4月13日、日本武道館で平成27年度入学式が行われました。今年の新入生は3144名です。空は曇り模様でしたが、日本武道館前は多くの新入生とそのご家族の方で活気に溢れていました。

会場外

会場では、式の前に東京大学音楽部管弦楽団による「ニュルンベルクのマイスタージンガー前奏曲」の演奏がありました。そして総長をはじめ、来賓、学部長、研究科長の方々が登壇され、会場は厳かな雰囲気になっていきました。

開式の言葉があり、続いて管弦楽団の伴奏により、コールアカデミーとコーロ・レティツィアによる東京大学運動会歌「大空と」の合唱がありました。それが終わると、五神真新総長による式辞が始まりました。

総長は、知識を武器として活動し、既存の常識を超える新たな発明や発見をし、そのことを通じて世界を舞台に人類社会に貢献するような人物を「知のプロフェッショナル」と呼び、東大で学ぶ全ての学生に「知のプロフェッショナル」になって欲しいと述べられました。総長はそうなるために必要なこととして、「自ら新しいアイディアや発想を生み出す力」「考え続ける忍耐力」「自ら原理に立ち戻って考える力」の3つの基礎力を身に付けることが必要不可欠だと仰いました。

さらに、科学技術の発展が21世紀に入って多くの地球規模の問題を発生させていることを指摘し、その解決に寄与して欲しいと激励しました。またそのためには「多様性の尊重」と「自己を相対化する視野」が必要で、駒場の教養学部はこれらを獲得するための絶好の条件が整っていると仰いました。お話の最後には、健康が第一だと説き、そのために朝きちんと起きて朝食をとり、授業に出席することが必要だとお話しくださいました。そのとき会場からは笑いがこぼれていました。

続いて小川桂一郎教養学部長による式辞がありました。小川学部長は、教養学部における「学び」と「遊び」を通して、良き師と良き友に巡り合ってほしいと仰いました。学びについては、教養学部にいる間にできるだけ幅広い学問分野に触れた上で進路選択について考えることと、教員とのコミュニケーションを通じて学問に対する情熱や生きる姿勢を学び取ることが大切だと述べられました。また遊びについては、好きなことに没頭することで生きる喜びを感じ、それを深いレベルで他者と共有する喜びをも感じることは、学問研究の喜びに通底するところがあり、学ぶことに劣らず大切だということでした。

次に来賓として式に参加してくださった苅谷剛彦オックスフォード大学教授による祝辞がありました。苅谷教授は、海外の大学生が課せられる学習の量と質はいずれも東大生の数倍に上ると説明し、新入生を鼓舞しました。特に、「一歩国の外に出たら、東大生の肩書きなど無価値です」という言葉は印象的でした。一方で、日本語はきわめて習得困難な言語だとした上で、非西欧圏で初めて近代化に成功した日本の先人たちがこれまで蓄積してきた膨大な知に、母国語でアクセスできることは日本の大学の強みだと強調しました。東大生にはぜひともその強みを活かして膨大な知にアクセスし、さらには知の創造と共有を深めてほしいと訴えました。グローバル化が進む現代では、そのような学びの姿勢が、人類共通の課題に対する日本の大学にしかできない貢献につながるはずだと激励しました。

以上の三人の方のお話が終わると、入学生総代による宣誓がありました。今年の総代は、理科一類の高宮日南子さんです。高宮さんは、東京大学の学生として恥じることのないよう日々の活動を行い、一人の人間として尊敬されうるよう成長していきたいと語りました。また、これまで支えてくれた周囲の人たちへの感謝を述べ、さらに自分に磨きをかけて、日本社会の一翼を担えるような基礎を身に付けるべく精一杯努力すると宣誓しました。

最後に管弦楽団の伴奏による東京大学応援歌「ただ一つ」の合唱と応援部によるエールがあり、閉式となりました。4月に入って手続きやオリ合宿、授業開始と慌ただしい新生活を送っている新入生が、改めて東大生になったことを実感できた一日だったのではないでしょうか。


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