具体的記述(第58回調査)

学生生活実態調査では、大学生活で困っていることや心配していること、その他大学への要望等を具体的に記述する項目があります。その中からいくつかを紹介します。

 自分の将来に対する考え方や、学び方が合っているのかどうか。合っているのか、というのは、このような考え方のままで、果たして自分が将来の目標に到達できるのか、ということである。どうも周りと比べて、将来を楽観視しすぎているような気がしてならない。(文一男性)

これは大学生にありがちな不安ではないでしょうか。受験を終えて次の目標を模索している自分と、明確な目標に向かって努力している周囲を比べてふと不安がよぎるというのはよくあることです。もっとも

 ロースクールまでいくと多大な金と時間がかかる上、社会に出るのが遅くなる。また、試験(院試、司法試験)勉強もしなければならない。そのような大きな負担を強いられながら、混迷する大学院・司法試験制度の中できちんと資格がとれるのか、不安である。(文一男性)

というように、将来の目標を持っているからといって不安が無いということではないのですが。

 人間関係。東大自体の他大との交流機会がほぼ皆無である上、やはり同質な人間が多く、新たな視点・発見が少ない。サークルに任せきりではなく、学校を挙げて学生同士を結びつける動きがあってもいいと思う。馬鹿げたことかもしれないが、男女比も大きな問題である。互いのためを考え、もう少し女性を多く受け入れる、あるいは外部から東大への交流を奨励するなどしない限り、数多く激戦にさらされる男性諸君はむくわれない。晩婚化・少子化などの一翼を担っている東大の学生に栄光あれ。(文一男性)

先日紹介した「学生団体STEP」のように、学生が中心となって他大学の学生と交流する活動は活発に行われているようです。また男女比の問題については大学も改善のために色々な取り組みを行っています。

 最も困っているのは、生計を立てることである。他にも兄弟がいるため親に頼ってばかりはいられない。一方、東京で暮らす以上それなりの出費(特に住居費)は避けられないため、常に金銭のやりくりに気を配らなければならない。(文一男性)

この方の他にも多くの方が金銭面の不安を抱いているようです。奨学金を借りたり、格安の学生寮等を利用したりと対策はありますので探してみてはいかがでしょうか。家賃が月1万円台の所もありますので、これから東京に出てこようという方は是非活用してみてください。

 奨学金の申請などは自己責任でしなければならないとは思うが、授業や部活で忙しくてアドミニ棟などに行けなかったり、どこに掲示してあるのかがよくわからなくて、申請を忘れていないか心配している。(文二男性)

たしかに高校までと比べると、手続き等の管理を自分で行わなければならない場面が増えました。しかしこれも社会人として必要なスキルと考えて自己管理を怠らないようにしましょう。

 運動会の活動が活発すぎて、勉学がおろそかになってしまう。しかし、今退部しても、2年生から入れるようなサークルはあまりないのでやめられないでいる。部活動よりも授業を優先してよい制度を整えて欲しい〔ママ〕。(文三男性)

一部の運動部は異常過ぎるほど活発だという話を聞きます。ですが部活動と勉学のバランスを自分で管理できないと後で大変なことになるかもしれません。余談ですがUT-Lifeでは学年を問わずいつでも新スタッフを募集しています。

 銀杏並木から雌株を撤去してほしい。銀杏が臭くて歩けない。(文三女性)

駒場キャンパスを象徴する銀杏並木ですが、確かにあの臭いは人によっては気分を害するかもしれません。あれが無いとそれはそれで冬の駒場が寂しくなりますが。

 自分が一生がんばれる学問を見つけられるかどうかが心配。一年後、自信をもって進振りの希望を出せるかどうか分からない。(理一男性)

前期課程の多くの学生が同じ不安を抱えています。進振り前の期間は自分の将来のことを考えるいい機会ですので、大いに悩むのも悪くないと思います。

 男子が多くて友達を作りづらく、悩みがあったときにすぐに相談できずに困っている。(理一女性)

男子学生としても女子学生に気軽に声をかけ辛いのですが、きっと彼らは話しかけられるのを待っていますので、困ったことがあったら声をかけてみてはいかがでしょうか。異性の友達に相談できないときには駒場キャンパスの駒場学生相談所や、本郷キャンパスのなんでも相談コーナーなどの学生相談所を利用することも考えてみてはよいでしょう。

 理系の研究者を目指していますが、「ポスドク問題」などの話を聞いて将来のことを不安に思っています。(理二男性)

研究者を目指す方としては研究者の就職機会が少ない現状に不安を覚えずにはいられないでしょう。収入を得て生活しなければいけない以上避けては通れない問題です。

ここで紹介したものは学生が抱えている不安のほんの一部です。東大生が普段何を考えているのか、アンケートの結果に目を通すと新しい発見があるかもしれません。

参考