大学教授になるまで

大学教授とは

大学の教員の中には、教授の他にも、准教授、助教、助手、講師がいます。それぞれの位置づけは、学校教育法で以下のように定められています。

学校教育法 第九十二条

  1. 教授は、専攻分野について、教育上、研究上又は実務上の特に優れた知識、能力及び実績を有する者であつて、学生を教授し、その研究を指導し、又は研究に従事する。
  2. 准教授は、専攻分野について、教育上、研究上又は実務上の優れた知識、能力及び実績を有する者であつて、学生を教授し、その研究を指導し、又は研究に従事する。
  3. 助教は、専攻分野について、教育上、研究上又は実務上の知識及び能力を有する者であつて、学生を教授し、その研究を指導し、又は研究に従事する。
  4. 助手は、その所属する組織における教育研究の円滑な実施に必要な業務に従事する。
  5. 講師は、教授又は准教授に準ずる職務に従事する。

かつての制度では教授、助教授、助手、講師と分かれており、助手が研究者としての仕事と研究の補助や事務などを担う仕事の両方をやっていたのに対し、現行の制度では、助教は研究者として、助手は研究の補助や事務役として明確に二つの仕事が区別されて設置されることとなりました。また、教授の職務を助ける役割としての助教授は廃止され、教授と法律上は変わらない立場の准教授が設置されることになりました。なお、2010年時点で、東大には教授1,282人、准教授893人、講師253人、助教1,336人、助手64人が在籍しています。(参考:東京大学 [東京大学の組織]学生・職員数

大学教授になるために

まず、教授になるには、博士課程を修了していることが重要です。これは必須条件ではありませんが、教授のほとんどは博士課程を修了しています。大学は4年間ですが、その後、大学院修士課程2年間、大学院博士課程3年間と研究に打ち込んで、博士課程を修了することができます。ただし、博士課程を修了するためには博士論文の審査および最終試験に合格する必要があります。(参考:東京大学の博士論文データベース)なお、東京大学では平成20年度から、博士課程院生に対する経済支援策の拡充を行なっています。(参考:東京大学 博士課程院生に対する経済支援策の拡充について

さて、およそ27歳で博士課程を修了した後、研究室で助手として雑務をこなしながら、研究を続けることになります。これは、博士課程と同じ研究室にそのまま残る場合もあれば、違う研究室に雇われる場合もあります。どちらにしても、そのときポストに空きがなければ助手になるのも厳しいこともあります。そのため、博士号取得後、ポストドクター、いわゆるポスドクになる、つまり助手等の職に就かず大学等の研究機関で研究業務に従事する人もいます。その大きな受け皿になっているものとしては21世紀COEがあります。また、東京大学ではポスドクの方々へのキャリア支援を行なっています。(参考:東京大学キャリアサポート室

その後、准教授、教授とステップアップを目指していく訳ですが、その過程で重要になるのが、研究成果です。具体的には論文の数と質が基準となります。ちなみに、35歳程度で准教授、45歳程度で教授となるのが一般的ですが、博士課程を出たからといっても、全員が教授になれる訳ではなく、成果が要求される厳しい世界なのです。

東大教授について

東大教授のうち、東大出身者の割合は70%程度です。昔は、「4行教授」(経歴に東大卒、東大助手、東大助教授、東大教授、という4行しか書いていないような教授)が偉いとされていましたが、他の大学や海外の大学出身の教授もいますし、大学を出て企業の研究所などで研究した後、また大学に戻ってくるケースも増えてきており、教授へのキャリアパスも多様化してきています。

また、東大では女性教授は全体の4%程度、女性准教授は全体の9%程度と少ないのが現状です。特に工学部や理学部では、さらに女性研究者の割合は少なくなります。しかし、最近では東京大学男女共同参画オフィスにより、女性研究者のキャリアアップ支援策がとられているため、(参考:東京大学 男女共同参画オフィス)今後、女性研究者の割合は増えていくでしょう。実際、東京大学の女性研究者比率の職位別推移を見ると、平成19年度においては講師12%、助教13%、助手30%であったのが、平成21年度においては講師15%、助教15%、助手37%と、増加傾向にあります。(参考:東京大学女性研究者白書 東京大学男女共同参画室 p.3)

掲載日: 2011年4月25日 更新日: 2011年4月25日
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