ゆうきゆう さん

人気漫画「マンガで分かる心療内科・精神科」をご存知だろうか? 心療内科の症例について、マンガで楽しく紹介している異色のWebコミックで、雑誌連載・単行本発売もされている。今回は、原作者である「ゆうメンタルクリニック」代表のゆうきゆうさんにお話を伺った。

大学入学以前はどのような生徒だったんですか?

ゆうきゆうさん

幼少時はあんまり何も考えてないような感じでした。中学生くらいからじわじわと勉強方面に向かったのかな。高校時代は、いろんなものに興味をひかれていました。少林寺拳法部とかに入ってみたこともあります。

東大を目指したきっかけというと、通っていた桐蔭高校は進学校で周りに東大志望者が多くて、それに影響された部分もあったかもしれません。

子どもの頃はいろんなことをやってみたいなと漠然と思っていました。インディ・ジョーンズ的な冒険がしたいとか、とにかくいろんなところに行っていろんなことがしたいっていう気持ちがあった。夢見る少年ですね、よく言えば(笑)。

どのような大学時代を過ごされたんですか?

大学では漫画研究会に所属していたんです。社交ダンスとか体操とかに入ってみたりもしていたんですが、最終的に6年間続いたのが漫研だけでした。1年だけ部長もやりました。
 まったりとやりやすい部活でしたね。今のホームページでもマンガの原作をつくるような仕事もしているんですが、たぶんその漫研時代の記憶や経験も微妙に活きているのかもしれません。漫研では基本的にマンガを読むことがメインだったのですが、自分でマンガを描いて東大漫研としてコミケ(コミックマーケット)に出展もしていました。僕自身も描いたことがありましたけど、自分には絵の才能が無いなと思って、今は原作方面に。早く気づけてよかったです。

進学振分けで悩むことはあまりなかったですね。理三でしたし。悩む必要がなかったからこそ1、2年はまったり好きなことをできたので、それが良かったと思ったりもします。

学部に進んでから、結局は精神科に進みました。人との会話とか、心の動きとかいった心理面には昔から興味があったので。卒業後はすぐに東大病院精神科医局に所属して、2年間研修医をやりました。東大医学部を卒業した人は東大病院のどこかの医局に所属するのがどちらかというと普通でしたね。それで1年目は東大病院で働いて、2年目は千葉にある精神病院に出向しました。

そこから開業を。

ゆうきゆうさん

研修後も医局と提携している病院にいくつか勤務して、2008年にこの「ゆうメンタルクリニック」を開院しました。自分の思い通りの医療、カウンセリングを中心とした医療をやってみたいなという思いから開院に踏み切りました。それで今はカウンセリングを中心とした診療を行っています。

また医師になったと同時に2000年頃から「ゆうきゆう」としてメディア活動を始めて、現在は精神科医と心理学関係のライターという二足のわらじです。
 そもそもはメールマガジン(「セクシー心理学」)の形で始めて、その後ホームページを作り、書籍やコラムなどのお話なども頂くようになりました。メルマガを始めたきっかけというと、やっぱり自分の中にあった表現したいという気持ちですね。実は大学時代にあったクラスのメーリングリストが最初の発信の場で、その日にあった実習のことやなんかを勝手にひたすら配信していたんですよ。ほっといてもなにか書きたい気持ちというのが出てきて。だから最初の読者は同級生でした。卒業後もその延長で、自分の中にある表現したいという気持ちを出す場としてメルマガの配信を始めました。最初の頃は、あまり心理学という感じでもなく、純粋に自分自身の感じていたこと、コミュニケーションに関するあれこれなど書いてましたね。

心理学や精神医学に関する情報へのニーズが増しているという気はしますが、人の心というのは時代に関係なく昔から誰もが興味のある部分だとも思います。ただ、もしかしたらですが、人って満たされていないときは心の問題では悩まないと思うんです。食べることや住むことにある程度満足してくると、次の段階というか、そういった感じで心について悩んでくるということはあるかもしれませんね。
 メルマガの読者や来院される患者さんは20~30代の若い方が中心で、仕事や恋愛など人間関係全般で悩まれている方が主ですね。社会人が多いですが、就職活動中の大学生や大学院生が来ることもあります。卒業間近になって社会人との狭間で悩まれる方も多いです。

公開中のマンガについて教えてください。

クリニックのサイトで公開されてるマンガは開院とほぼ同時に始めました。あれを見て来院される方もいるみたいです。感想も結構いただきます。あのマンガによって、今ブラックボックスと化している精神科について知ってもらえれば面白いかなと思うようになって。

精神医学や心理学を志す学生にメッセージをお願いします。

これは志望専攻に関係無いことですけど、まあ、たくさん遊んでおくといいかと思います。自分は、心理学の本を読んだり、マンガを描いたり読んだりいろんな人と知り合ったりして。そういうのが全部、今の自分に活きてると思います。無駄は無いので、いろいろ遊んだ方がいいのかなと思います。

一般の方にメッセージをお願いします。

後悔の無いように好きなことをしてください。やって後悔するよりやらないで後悔する方がつらいと思いますし。
 あと、自分を嫌う人がいても、そんなのはいて当然なので気にするなって感じですかね。全員に好かれようというのは難しいですし。全員に好かれようとすると、本当に好きな人もいなくなってしまいます。だから1人でも2人でも、好いてくれたりする人がいてくれたらそれでいいやっていう方が、人生楽しめると思います。
 一部の人が自分を熱烈に好いてくれればいい、自分を嫌う人はいて当然だしそんなのを気にする必要はないと思っていただきたいです。

プロフィール

ゆうき ゆう

神奈川県出身。東京大学理科三類に入学し、東京大学医学部を卒業後、東京大学附属病院精神科に勤務。現在はゆうメンタルクリニックの代表として、精神医療を行なっている。

リンク