進振りとは

1. 進振りとは | 2. 具体的なシステム

東大で行われる教育は、最初の2年間の前期課程とその後の後期課程に分かれています。はじめの2年間は全員が教養学部の6科類のいずれかに属し、後期課程では各学部・学科のいずれかに属することになります。この、前期課程の学生を後期課程の各学部・学科に振り分ける手続きを「進学振分け」(略して「進振り」)といい、2年次の夏学期から夏休み・秋休みにかけて行われます。

関連リンク:進振り前後のスケジュール

進振りは学生の志望に基づき行われますが、各学部・学科はそれぞれ学生の受入人数を設定しています。受入人数を超える人数の学生の志望があった場合には、2年夏学期までの成績順に進学内定が決まっていくため、人気のある学部・学科へ進学するためにはそれまでに良い成績を修めておかなければなりません。ちなみに、過去の進振りにおける各学科進学者の平均点や最低点は、UTask-Webログイン後に表示されるメニューから進学振分けを選択すれば見られるほか、1号館2階の進学情報センターでも見ることができます。この資料と自分の成績、そして自分の将来を考えながら志望学科を決めることになります。

指定科類枠と全科類枠について

各学部・学科の受け入れは、「指定科類枠」と「全科類枠」の2種類が用意されています。「指定科類枠」というのは、前期課程の科類と後期課程の学部との基本的対応関係を前提として、特定の科類からのみ進学できる枠で、「全科類枠」とは全ての科類から進学できる枠のことです。例えば農学部獣医学課程獣医学専修の場合、「指定科類」として理科二類が指定されていて、文科一類の学生がこの専修を志望する場合には「全科類枠」のみでの志望となるのに対して、理科二類の学生の場合は「指定科類枠」と「全科類枠」の2回のチャンスが用意されていることになります。しかし逆に言えば、文科一類の(もちろん文科二・三類や理科一・三類も)学生にも獣医学専修へと進学できる道が用意されているということでもあります。

ただし、「指定科類枠」の方が「全科類枠」の受入人数より多いことが一般的であり、また制度上前者で志望している学生数は後者のそれより通常多いため、「全科類枠」の競争は必然的に厳しいものとなります。さらに、大半の学部・学科は「全科類枠」を設けていますが、一部の学科は「指定科類枠」のみで「全科類枠」を設置していないことがあるので注意が必要です。また、「全科類枠」で進学する場合、進学先の学部・学科が「要求科目」を設置している場合があります。要求科目とは、当該学部に進学するために修得しなければならない科目のことで、平成24年現在、理系の一部の学部・学科で要求科目を設けています。従って文科生が当該学部への進学を希望する場合は第3学期までにその科目の単位を修得しなければなりません。なお、理科生が要求科目を設けている学部・学科を志望する場合には、たとえ全科類枠で進学する場合であっても要求科目の単位を修得する必要はありません。要求科目を満たすために履修した場合、修得した科目の単位(基礎実験は合格・不合格で判定されるため除外)は総合科目の単位としてみなされます。その際、総合科目のどの系列とみなされるかは次表のとおりです。

要求科目とされる基礎科目 総合科目の系列
物質科学・生命科学の各科目 総合科目E(物質・生命)
数理科学の各科目 総合科目F(数理・情報)

またこの他に一部の学部・学科では要望科目を設けていることがあります。要望科目は、要求科目とは異なり必ずしも単位を修得する必要はありませんが、進学の際に各学部・学科が修得を勧めている科目であり、修得する人も一定数いるようです。

関連リンク:要求科目・要望科目

平均点の算出方法と履修科目に関する注意点

進振りは「第一段階」と「第二段階」に分かれています。第一段階と第二段階では成績の評価方法が異なり、第一段階の指定科類枠では「指定科類平均」、全科類枠では「全科類平均」で行われる一方、第二段階では指定科類枠は「進学先指定平均」、全科類枠は「全科類平均」で行われます。それぞれの計算方法は次のとおりです。

  1. 指定科類平均
  2. ={[総合科目の系別の単位取得条件を入れた成績上位16単位と、基礎科目履修条件を含めた成績上位の各科目の(評点×単位数)の総和]
    +[総合科目の系別の単位取得条件を入れた成績上位16単位と基礎科目履修条件を含めた成績上位以外の単位取得科目以外の(評点×単位数×0.1)の総和]}
    ÷(基礎科目履修条件を含めた科目の単位数+16+基礎科目履修条件を含めた成績上位以外の単位取得科目の単位数×0.1
    +総合科目の系別の単位取得条件を入れた成績上位16単位以外の単位数×0.1)

  3. 全科類平均
  4. ={[総合科目の系別の単位取得条件を入れた成績上位16単位と、基礎科目履修条件を含めた成績上位の各科目の(評点×単位数)の総和]
    +[総合科目の系別の単位取得条件を入れた成績上位16単位以外と基礎科目履修条件を含めた成績上位以外の単位取得科目の(評点×単位数×0.1)の総和]
    +[要求科目※の(評点×単位数)]}
    ÷(基礎科目履修条件を含めた科目の単位数+16+基礎科目履修条件を含めた成績上位以外の単位取得科目の単位数×0.1
    +総合科目の系別の単位取得条件を入れた成績上位16単位以外の単位数×0.1+要求科目※の単位数)
    ※要求科目が総合科目の取得条件を入れた成績上位16単位に含まれる場合は※には含めない。
    また、文科生が基礎実験を履修した場合は、合格・不合格で評価されるため平均点の算出には含まれない。

  5. 進学先指定平均
  6. 進学先指定平均は、指定科類平均を基として次のいずれかの変更を行ったものである。

    1. 進学先が指定する科目の成績にそれぞれ指定された重率をかけて算出する。
    2. 進学先が指定する科目を修得したことに対し、指定された履修点を指定科類平均に加点して算出する。
    3. 進学先が指定する科目の成績にそれぞれ指定された重率をかけて算出し、さらに、進学先が指定する科目を修得したことに対し、指定された履修点を加点する。

従って、試験により不可の成績をとってしまった場合でも、その点数は算入されることになります。総合科目の場合、成績上位16単位に含まれなければその影響は微々たるものになるとはいえ、不可をとった科目は翌学期以降に点数を塗り替えてから進振りに参加したほうが賢明であるといえるでしょう。総合科目についてはこの他にも注意しなければならない点がいくつかあります。

  1. 総合科目の成績上位16単位については、「文科生はA~C系列から2系列以上にまたがり8単位とD~F系列から2系列以上にまたがり8単位、
    理科生はA~D系列から2系列以上にまたがり8単位とE~F系列から2系列にまたがり8単位」として、それぞれの成績上位8単位ずつ計16単位の科目が優先して算入される。
  2. 「〇〇一般」の単位について、16単位の中に算入できるのは1系列から2単位までで、16単位中計4単位までしか算入できない。
  3. 総合科目D系列「スポーツ・身体運動実習」及び「スポーツ・身体運動実習II」について、8単位の中に算入できるのは、合わせて2単位までである。

また、基礎科目についても注意点があります。

第3学期開講の外国語、物質科学、生命科学の試験を不測の事態により欠席した場合は、所定の手続きを経れば進振りに限っては仮の点が与えられる。
 しかし、2年生になった学生が皆進振りに参加できるわけではありません。2年次から3年次に進級するための要件とはまた異なる、進振りの対象となる条件というものが存在します(次表)。この条件を第3学期の時点で全て満たしていないと進振りの対象にすらならず、冬学期から再び1年生に戻ってしまいます(これを「降年」といいます)。

既習外国語・初修外国語 それぞれ平均点が40点以上
(文科生)基礎演習
(理科一類生)基礎物理学実験または基礎化学実験
(理科二・三類生)基礎生命科学実験
2単位取得
(文科生で、要求科目がある
学部・学科を志望する場合)
当該学部・学科の要求科目
全て修得

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