統計分析

Part1

教養学部の統計の授業としては、この授業の他に「基礎統計」(総合科目F)があるが、そちらが統計を今まで学んだことのない学生向けに開講されているのに対し、こちらは「基礎統計」で学習する程度の知識を前提として、統計に触れたことのある学生向けに開講されている。私は夏学期に「基礎統計」の授業を履修しており、そこで統計学に興味をもったため、この授業を履修した。この授業では、ポアソン過程・マルコフ連鎖・待ち行列の3つの確率モデルを理論的に学習しつつも、具体的な問題を解けるようになることを目標に学んでいくようだ。

Part2

統計の基礎事項として、確率分布やモーメント母関数などを学んだのち、まずポアソン過程について学んでいった。数学的にはそれほど高度ではないが、高校までの授業とは違った形、すなわち確率変数や確率モデルで数学の知識を用いているため、慣れるのには時間がかかった。とはいえ、ポアソン過程を用いると、一定の時間に平均的に起きる事象の回数(例えばコールセンターにかかってくる電話の数)から、事象がある時点までに起きる確率(先の例で言うと1時間後までに電話がかかってくる確率)が求められるなど、使いこなせれば面白いモデルであった。

Part3

そろそろ授業も後半という頃、マルコフ連鎖が登場した。マルコフ連鎖では行列の知識を用いるので、夏学期に数学Ⅱの授業で学習した範囲を活かせるというのは嬉しかった。マルコフ連鎖はポアソン過程とは違い、複数の異なった状態の間の推移を扱う確率モデルで、複雑な推移の確率が、行列の形で単純に表される。授業では天候の推移などを扱ったが、多くの状態推移に応用できるモデルであると思われ、授業が終わってからもこの分野をより掘り下げてみたくなった。

Part4

待ち行列は、客を処理する窓口とそれに連なる待ち行列からなる系や、生物の生成・死滅の様子を分析するのに使うモデルである。講義の最後に登場したこのモデルは、これまで用いた定理や方法が応用されて理論立てがなされたので、これまでの復習にもなり、よく頭に入ってきた。講義の最後には対称ランダムウォークという少し発展的なマルコフ連鎖の応用を学習した。正直ここまでになるとやや専門性が強いが、試験範囲からは外されるそうで安心した。いよいよ明日は試験だが、試験は具体的な問題を中心に出されるそうなので、重点的に演習を行いたい。

Part5

試験一本で評価が決まる授業だったので覚悟はしていたが、評価は良。文系だからといって言い訳はできないので、素直に理解の不足を認める。とはいえ、駒場の教養科目でここまで確率過程について学べるとは思わなかった。専門課程でも活かしていきたい。

授業で提示された参考書

  • 書名:確率モデル入門
    • 著者(訳者):尾崎俊治
    • 出版社:朝倉書店
    • ISBN:ISBN4-254-12115-6 C3041
  • 書名:確率と確率過程
    • 著者(訳者):伏見正則
    • 出版社:朝倉書店
    • ISBN:ISBN978-4-254-29553-5