ロボティック医療システム

このゼミでは、最先端の医療ロボットを実際に操作することができます。現代のように医療技術が高度化した現場では、より精密・正確な作業が求められていますが、医療ロボットにより医師たちはごく細い糸と針を使用して手術を行うことができたり、デジタル技術を駆使することで人工骨の整形を行うことができたりします。

2012年度夏学期は、実際に実習が行われたのは学期中わずか2回で、いずれも日曜日に開講されました。バイトや部活と重ならなければ誰でも難なく受講することができ、参加人数は全体で20名程度でした。

実習はいずれの回も3時間、本郷キャンパスで行われました。まずはじめに講義形式でその回に触れるロボットの解説がなされ、次に研究所に移動してロボット操作の体験をしました。

第1回目の実習では、スポンジを用いて実際に縫合の体験をしました。顕微鏡のようなものを覗き込み、極細の針を用いてスポンジに糸を通します。このときに使用するロボットはゼムクリップ型の装置を入力装置としており、人間の動きを何分の一かに縮めてロボットの動作として出力することで、操作主の手の微妙な震えをロボットの動作に反映させないようになっています。この自らの動きとロボット動作のずれはすぐに実感され、針に糸を通すことすら慣れが必要だと思われました。

第2回目の実習は、人工骨の整形体験でした。1本の骨の1点を固定しつつゆっくりと回転させ、数か所定めた骨上の基準点の挙動をロボットに計測させます。この計測結果を用いてコンピュータが整形量を計算し、整形が行われます。しかし動かす速さや回し方によっては誤差が生じてしまうため、この誤差をどれほどゼロに近づけるかが今後の課題だとのことでした。

授業の評価は、出席とレポートによりなされます。しかしレポートといっても大げさなものではなく、最終回に2回分のまとめとしての感想を書くだけのもので、全く負担にはならないでしょう。

医療ロボットに実際に触れる機会はとても貴重です。医工学や医療手術に興味のある方には、履修をお勧めします。