海で学ぶ-臨海実験所における海洋体験実習-

このゼミは神奈川県三崎にある東大の臨海実験所で、地質見学や海中ロボット操作、プランクトンの採集観察など、海に関する様々な事柄を体験して学ぶゼミです。

このゼミをとろうと思ったきっかけは、海に興味があったことと、貴重な体験ができる上に参加費用は2泊3日で3950円だけで、臨海実験所までの交通費も出るのでお得なゼミだと思ったからです。

このゼミは2008年から始まったゼミで、初年は1泊2日で行われましたが、2年目となる2009年は2泊3日で行われました。また東京大学の海洋に関連する主要研究組織から選出された推進委員によって運営されている分野横断的かつ総合的な海洋教育・研究のネットワーク組織「東京大学海洋アライアンス」の協力も得て行われています。

生痕化石

白っぽい部分が生物が生きていた証拠

1日目の午後1時、参加者は東大の臨海実験所に集合しました。ゼミについての説明を受けた後、地質見学のポイントなどの説明を担当の先生から受けてから、見学に出かけました。先生について海岸を歩き、通り過ぎてしまえばただそれだけの岩からそこに昔生物がすんでいたこと、その場所の水の流れの向きなど沢山のことが分かることを学びました。一番暑い時間帯に海岸を歩見学後は汗をかいていました。その後涼しい実験所に戻って3人の先生方の話を聞きました。「牡蠣礁の形成」の話が印象に残りました。

灯火採集で捕まえたイカ

灯火採集で捕まえたイカ

夕食を済ませた後、桟橋で灯火採集(注:夜に明かりを灯し、その光に集まってくる生物を取ること)をしました。ライトがないと魚が全く見えないような暗闇の中ライトの光も弱く採集用の網も重く、魚はすばしっこく、はじめはなかなか捕まえることができずもどかしく思いました。しかし何度も挑戦するうちに次第にコツもつかめて、小魚やイカなどを捕まえることができました。大きなエイを見ることもできましたし、良い経験ができたと思います。

実習船臨海丸

実習船臨海丸

2日目は、臨海実験所の実習船「臨海丸」に乗って少し沖に出て、先生の操作する海中ロボットから送られてくる海中の映像を見ました。海中は海藻が多く生えていてロボットがうまく進めないというトラブルもありましたが、魚も見ることができました。その後場所を変えてプランクトンを採取しました。プランクトンネットを投げ入れて手繰り寄せただけなのに海水の色が茶色に変わるほど多くのプランクトンが集まりました。

海水分析の様子

海水分析の様子

昼食後4班に分かれて、班ごとの活動に移りました。筆者の班は、はじめに和船操船実習を行いました。この実習では実際に和船を操船しました。なかなかコツがつかめず思うように動かせませんでしたが、最後は何とか動かせました。無駄なエネルギーを使ってしまった分、楽しかった以上に疲れました。次に実験所近くの海水、汲んであった三崎の深層水、市販の深層水の分析をしました。夕食後自己紹介を含めた懇親会がありました。教授や大学院生のTAと学生を交えての幅広い世代の参加した懇親会でした。海を専門に研究を行っている研究者の方から他では聞けない話が聞けて面白かったです。

ROV

ROV(海中ロボット)

3日目の前半は、2日目の班ごとの活動の続きで、まずROV(遠隔操作無人探査機)・ASV実習、続いて顕微鏡観察を行いました。昼食後は2人の先生の話を聞きました。その中で「海洋調査のためのロボット技術」の話が印象に残りました。海中ロボットにもいくつか種類があること、それぞれの特徴と用途、そして海中ロボットの今後の展望を学びました。続いて油壺マリンパーク水族館に行って水族館の裏側見学をした後、自由に水族館を見て回りました。水族館の裏側見学ではサメの卵を見せてもらったり、水質の管理方法の工夫などを教えてもらったりしました。水族館には世界最大級のサメ「メガマウス」のはく製も置いてありました。

ゼミの合否は出席とそれぞれの活動に関するレポートによって判断されます。レポートは全て班内で協力して作成して良いので、課題の数は若干多いですが、上手く分担すれば大した分量はないようになっています。

最後になりましたが、このゼミに参加するにあたっては、事前の説明会に参加して、希望動機などを記入して提出する必要があります。参加人数に限りがあるので応募者多数の場合は志望動機などを参考に選抜が行われるからです。実際に選抜があったのかは不明ですが、参加したいという思いがあれば大丈夫でしょう。